株式会社 トウメイ
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フッ化アパタイト被覆酸化チタン
 酸化チタン(TIO2)について  有害化学物質の分解について
 分解における中間生成物  フッ化アパタイトの被覆について
 被覆状態と分散  塗膜状態のXPS測定
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かんたん光触媒トウメイとの共同研究情報(C)トウメイ

フッ化アパタイトの被覆について
アパタイトが結晶にくっつく(被覆する)ことは、アパタイトの親和性を利用しています。どのように
アパタイトが被覆するかを考えてみます。
アパタイトの生成機構は、体内での挙動を模擬したものが大半です。アパタイト被覆酸化チタン
の合成を順に説明します。

1) 基質小胞の生成(第1段階)
液中にCaイオンとPO4イオンが存在すると基質小胞(ごく微少な結晶)が生成します。ここで問
題なのが初期のCaイオンとPO4イオンの輸送であります。上記の合成でもある様にCaイオン、
PO4イオンと水分子の解離によって生じたOHイオンが出会うとアパタイトが生成します。ここで
問題なのが水面でCaイオンとPO4イオンが接しアパタイトが瞬時に生成してしまうとTiO2粒子
に被覆しません。つまり水面では反応せずTiO2粒子表面でアパタイトが生成するよう調整する
必要があります。一般には緩衝液を使用します。CaイオンとPO4イオンが接しても瞬時に反応
せず、少し時間が経ってから反応するようにします。

2)結晶の成長(第2段階)
アパタイトの親和性を用いてTiO2粒子の水酸基(OH基)の表面でアパタイトの核が生成します。
その後、結晶が成長するとアパタイト被覆二酸化チタンができます。ここでは、結晶成長を支配
する要因は合成の温度やpHに依存します。
低温で作成したフッ化アパタイトを同定する目的でX線解析を用いて格子定数の変化から検証を
行いました。
調合時にフッ化ナトリウムやフッ化カリウムを添加し、特別な方法で調整するとそれらの添加量の
増減により格子定数が変化する事が判ります。ここで格子定数とは結晶は1単位の長さ(単位;Å)でありアパタイトを6方晶系として扱うと、a軸とc軸が変化する事が予想されます。

幾何学的には、上図のOHの位置は図中のO(3)とO(3)のくぼみに入る。OHイオンのイオン半径
は、1.37(Å)でありFイオンのそれは1.33(Å)であることからイオン半径が小さいFイオンの方が
O(3)とO(3)のくぼみに収まりが良い事からアパタイトの結晶の歪みが小さくなると予想できます。
右下図にフッ化物の添加量とa軸の格子定数の変化を示します。格子定数は6方晶系に沿って
以下の式を用いて算出しました。

1/d2=4/3((h2+hk+k2)/a2)+l2/c2

ここで『(khl)は指数』『dは、面間隔(Å)』
フッ化物添加量が多くなるほどa軸の格子定数が小さくなることが判る。逆にc軸方向の格子定数
は大きくなります。従ってフッ化アパタイトの形状は、ハイドロキシアパタイトのそれに比較して針状
になる事が予想できます。

【a軸の格子定数について】
ハイドロキシアパタイト フッ化アパタイト
  Ca10(PO4)6(OH)2 Ca10(PO4)6F2
本研究 9.452 9.391
他の文献 9.447〜9.452 9.398〜9.402

(自社測定)
本法で合成したフッ化アパタイトの格子定数(Å)と他の文献の数値を比較すると、ほぼ一致する
ことが判ります。つまり、鉱物の製造方法に関わらず殆ど同じ結晶ができていると考えられます。